グランデザインの設計事例
日本とスペインで修業したシェフのように、西洋と日本を融合させること。
飲食店
施主
想創家Kubo
設計内容
デザイン設計
設計ポイント
スペインで修行し、その技術を日本食に取り入れた新しい料理スタイルのお店。我々もバルセロナで建築を学んだ経験を生かし和の空間の新しい創造を試みた。内装仕上となる部分に木肌を用いることの多い日本料理店とは違い、極力木肌を見せることはせずに、主に左官や金属で和の空間と感じることのできるようなしつらえを考えた。また、規則正しい線の構成が多い日本建築ではなく、そして古典主義的なスペイン建築でもなく、モデルニスモの時代のスペインのように自由なラインでの表現も欠かすことのできない要素だと考えていた。不規則な鉄の格子、一定のランダムさをもつアルミの飛び石、ゆるりと波打つ左官壁、鉄塗装の扉、偏平した研ぎ出しのカウンター、これらの色の調和とそれぞれにストーリーを与えることによって、すべてを結合している。自由さの中に節度をもたせることによって、和の感覚をにじませる空間となった。神戸市とバルセロナは姉妹都市である。その関係性からこのお店のストーリー性を是非感じていただきたい。もちろん絶品料理をいただきながら。